Impressum
The pavilion

Croatian Pavilion at EXPO 2025 Osaka

National Commissioner of the Republic of Croatia for the World Exhibition EXPO 2025 Osaka, State Secretary of the Ministry of Foreign and European Affairs
Zdenko Lucić
National Committee of the Republic of Croatia for the World Expo 2025 Osaka
Zvonimir Frka-Petešić Danijela Stepić Nevena Tudor Perković Iva Ivanković Josip Bilaver Goran Romek Kristina Bilić Dunja Magaš Marina Šimun Dragan Kovačević Irena Alajbeg Tomislav Pokaz Hana Zoričić Staša Skenžić Josipa Božinović Bojan Batinić Ivan Bota Jadranka Šegota Višnja Letica Ingrid Gojević Silva Stipić Kobali Mihaela Vasilj Kasabašić
Authors
Lana Grahek Maroje Mrduljaš Antonio Patljak Pero Vuković Korina Vuković
Architecture
ARHIV Architecture & Urbanism Ltd.
Pero Vuković Antonio Patljak Petra Bigor Yujin Jeong + Maroje Mrduljaš Korina Vuković
Graphic design
Lana Grahek
Content design
Lana Grahek Anja Grgić Silvia Marinčić Maroje Mrduljaš Antonio Patljak Pero Vuković Zvonimir Rakijašić
Multimedia & Web design
Bien design Ltd.
Silvia Marinčić Mihael Miklošić Anja Grgić Luka Perić
Multimedia & Web development
Novena Ltd.
Ana Salkić Ervin Šilić Goran Marošević Klara Đurić Mihael Pozaić Pero Klepić Zvonimir Rakijašić
General contractor
Enison Ltd.
Srećko Raič Sandro Andrijević Ivan Majstorović Marko Bjegović Ante Buljan Sanja Čunčić Davor Pozaić Krešimir Leskovar Janko Jakša Nikola Zajec Željko Kahlina Marko Meničanin Karlo Librić Anthony Luzung Mario Stažić Ante Tadić Vjekoslav Drempetić Ivan Buđinski Tomislav Smirić Mario Galac Antonio Požar Mihael Matić Ivan Varivoda Ivan Bulf Matej Gabelica Zoran Radman Pavo Bagarić Nenad Jukić Luka Rimac Ivan Stanojević Goran Obranović Radmilo Rula Luka Herceg Luka Nimac Daniel Solgat Filip Kešina Dario Kolarević Tomislav Šubić Dario Degiacinto Brankica Mlinarić Silvana Raič Berislav Brebrić Karlo Radeljić Filip Jurić Marjan Pehar Borna Tišljar Pavle Batinović
Video Content Provided By
Croatian National Tourist Board
Ministry of Foreign and European Affairs
Marko Golemac Maša Matković Nadalina Katovčić Vlašić

気候多様性

クロアチアのパビリオンでは、長期に渡り生態系と人間の文化を形成し、私たちのアイデンティティを定義づけた気候の多様性が強調されています。私たちはこの現象を気候多様性と呼んでいます。

気候変動の影響が益々激しくなり、日常会話から地理的・政治的な政策決定まで、どこでも地球の未来に関する議論が行われている時代です。しかし、その多くの議論は未だに抽象的で扱いにくいままで、明確な将来を思い描きにくくなっています。ニュースでは、前例のない規模の氷河の融解や、人生で一度も見たことのない人類以外の種の絶滅などの劇的変化を際立たせています。

クロアチアは社会的、自然的、そして地理的多様性の国としてのイメージを実直に自己表現します。比較的小さな国土の中でも、様々な気候が国の豊かさを増幅させています。45の気象観測所から得られたリアルタイムの気温情報を再現し、クロアチアのパビリオンは国内地域の気候への没入感を生み出すダイナミックな感覚的体験を提供します。季節を通して、日々絶え間なく変化するこのパビリオンは二度と同じ環境を繰り返すことはなく、来訪者を気候多様性の個人やコミュニティに対する大きな影響に関して考えさせます。地球環境の切実な断片として、クロアチアは私たちの相互に繋がった、配慮と対応を要求しているグローバルな気候システムの複雑さを具体的に表現しています。

パビリオンの体験

現代インテリアの典型的で最適化された一般的な「気候」と違って、クロアチアのパビリオンへの訪問者はそこで重要な感覚上の変化を知覚します。このコンパクトな空間の中で、気候多様性は没入感のある身体的感覚を通じて体験することができます。空気の温度差とそれに対応する周囲の色は探求のプロセスに導きます。訪問者を受動的観察者から積極的参加者に変身させ、自分自身の代謝、習性や気分に応じて自分に合った気候の居場所を選択させます。そのおかげで、特定の気候に対する好みを共通している他の訪問者を見つければ、親近感が生まれるかもしれません。

パビリオンの主な気候ゾーンはそれぞれ熱感知カメラ(TICs)によって録画され、訪問者の環境との相互作用を取り込んでいます。この動画はクロアチアのパビリオンの入口にある大きいビデオ壁、パビリオンのウェブサイト、そしてSNSで写真のスライドショーとして表示されます。同じプラットフォームで、気候多様性の重要性を強調している簡潔なメッセージも表示されます。更に、パビリオンのウェブサイトと入口の画面での動画によって、このメッセージはクロアチアの特定のロケーションに結び付けられます。気候多様性に関するスローガンと並べて熱感知カメラで録画されたイメージをSNSに共有することで、パビリオンのメッセージを世界的に拡散することができます。そうすることで、クロアチアの景色、パビリオンの社会的意味、そしてデジタル領域の間での気候多様性の連続した流れが形作られます。

このパビリオンは、気候の豊かさ、それに対する人類の影響、そしてその保護のために必要な社会的・政治的行動について訪問者に考えさせます。
そこで以下の具体的な質問が生み出されます:私たちは自らの身体的・心理的体験に対する気候の影響に気づいていますか?この体験を具体的な個人や社会の価値観と関連付けられますか?気候多様性が減少したら、人類は何を失いますか?私たちは他のすべての多様性の原動力であり、人間と人類以外の生物を形作っている決定的な要素である気候多様性を保護したいですか?

パビリオンの設計

クロアチアのパビリオンの設計は概念、空間と環境の間の境界線を溶かしています。

パビリオンの非階層で等方的な空間は、通常は床や壁の暖房のために使用される一般的なパイプによって構築されています。このぎっしりと詰まったパイプ構造の中に、人間が移動するための流動的な空間が切り開かれています。加熱と冷却のシステムが絡み合い、その組み合わせが様々な気候ゾーンをつなぐ温度の変化を反映しています。パイプの中に流れている液体の色で、加熱システムか冷却システムかを確認できます。それは暖かい地方と寒い地方の視覚的イメージと重なります。エネルギー効率を最大限にするために、このループは相互に接続されています。パビリオンの周りは断熱されており、液化した湿気は床の格子の下に集められます。
パビリオンは組立式で、全てのモジュールがクロアチアで製造されます。その部分は簡単に組み立て分解でき、一般的な輸送コンテナに積み込める寸法です。これはパビリオンの移動や様々なロケーションでの再度の組立を可能にしています。

空間を形作る要素は同時にその内部の気候を調整しています。空間、温度、デジタルディスプレイ、オンラインプラットフォームの全てが連携して、プロジェクトのメッセージを伝えています。これらの特徴は相互に補強し統合されています。まさにメディアがメッセージであると言えます。